福音朗読は、二つの異なった連続性を持つものに分類される。
1)第一の連続性は、第一主日の「イエスの誘惑」と第二主日の「イエスの変容」の記述で、A~C年のためにそれぞれ三つの共観福音書から並行箇所が取られている。そして、これらの第一主日と第二主日の朗読は、闇と光、悪との戦いと神からの照明という、四旬節特有のコントラストを生み出している。
2)第二の連続性は、それぞれの年によって異なってくる。
*A年:洗礼のカテケジスに関する三つの主要な福音が続いている。
①サマリアにおけるキリストの啓示(第三主日):
「わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る。」
②生まれつき目が見えない人の回復(第四主日):
「シロアム-『遣わされた者』という意味-の池に行って洗いなさい。」
③ラザロのよみがえり(第五主日):
「わたしは復活であり、命である。わたしを信じる者は死んでも生きる。」
このようにして、キリストは自らを、「生ける水の泉」、「世の光」、「復活の命」として啓示している。私たちは、洗礼の恵みによって、このキリストに結ばれるのである。