JR春日井駅前近くに、巨大な弘法大師のコンクリート像があります。像の下にある、平成19年の大修復記念の碑文によると、昭和2年に鳥居松駅(現在の春日井駅)が新設されると、地元の人々から駅前に新しいシンボルを造りたいという声が上がり、有志によって昭和7年に弘法大師像が建立された、とあります。作者の銘や確かな記録はありませんが、作風から浅野祥雲作と見て間違いないとされています。祥雲とは名古屋を拠点に昭和初期から40年代にかけて無数のコンクリート像を作った明治生まれの造形家です。代表作として五色園(日進市)、桃太郎神社(犬山市)、関ヶ原ウォーランド(関ヶ原町)があります。詳しく知りたい方は、大竹敏之『コンクリート魂 浅野祥雲大全』(青月社)をご覧ください。